_trip カスタムオーダーのコートができるまで('12年10月中国旅)

10月25日(周四)

今回の旅ではコートをカスタムオーダーすると決めていました。
個人的に、中国で売っている服のデザインが好きというか、
日本にはないだろう感じが見つかるというか。
以前から私が作りたいと思っていたのが
チャイナドレスのようなフロントボタンのロングコート。

上海出発前にたまたま立ち読みしていたガイドブックに
上海南外灘軽紡面料市場のことが載っておりまして
「シルクで仕立てたチャイナドレスは350元から手に入る」
「チャイナドレスなら3日〜1週間で受け取り」と見て
意外に安くできるそうだと俄然やる気になったわけです。
今回、本当に貧乏旅で自由になるお小遣いは少ないのですが
そのわずかな持ち金の大部分をこれにつぎ込む勢いで。
日本円換算で1万円以内で収まれば良しと。

上海南外灘軽紡面料市場は
地下鉄南浦大橋駅から歩いて3分ほど。
思っていたよりも規模は小さめで
(中国の市場はどこも気が遠くなるほどでかい)
全部が布屋や仕立て屋と言ってもフロアは3フロアだけ。

売っている布の種類も店によって色々で
スーツ系、Yシャツ系、チャイナドレス系など。
だいたい布屋と仕立て屋を兼ねていて
店先に既製品も並んでいるのでそれを見れば
どういうテイストの服が得意なのかが分かる。
チャイナドレス系だと絹がメインで思っていたのと違うし
もっと古くさい、上海グランドみたいなのがいいのにと
ぐるぐる探し回るけれども思い描いた店は見つからない。
求めていたガーゼ系の布を売ってる店もありませんでした。

3階まで上がったところで、
ある店のお姉さんが声を掛けてくれました。
店番号三楼389号のその店は少し奥まったところにあり、
どちらかというとスーツがメインと思しき雰囲気。



これ、以前中国茶の先生がわしの欲しい形のを
着てはったので、いつかこんな日のためにと
撮影させてもらってた写真です。
ばっちり持って来ていてこれを見せながら、
かくかくしかじかと自分の求めるものを伝えると
「それならできるでー」てな回答。

並んでいる布にはもともと求めていた
ガーゼ素材のものはなかったけれど
少しざらりとした質感の、
麻のようなもしかしたら綿のような布を発見。
これで仕立てたら良さそうな気がするなと思い
こちらでお願いすることにしました。

さて、カスタムオーダーをするにあたり
一つ目の問題は納期。
月曜日のお昼までにはほしいと言うと
大丈夫、問題ないとのお返事。

そして最大の問題、値段ですけれども
聞くと500元とのこと。

安!

思ってた以上に安くてびっくりした。
ただ、布を選びながら、裏地はどうするの?と聞かれ
できれば同じ布で、袖を裏返したら違う色が
見えるようにしたいと伝えたら
それなら値段が上がるよと700元に。
裏地用の布だったら500元なのですって。
生地の種類は同じで、色を散々悩んで
外側はグレー、内側はネイビーで決定。
ボタンの色も外側と同じくグレーで。
上海グランドをイメージして少し渋めに。
本当はミントグリーンみたいな色が良かったけれども
それはそもそもありませんでした。

生地が決まったら次は採寸。



肩幅、胸囲、袖丈、肩周り、腰周りなど。
ぴったりめにしたいのか、ゆったりめかも
採寸しながら伝えていきます。
ほかにも、腰の部分でシェイプさせるか、
袖の付け方はどうするか、など。
わしもよく知らなかったのですけれども
スーツとこういう长袍とでは袖の付け根が違うのです。
スーツだと見頃と袖は別々のパーツ、
长袍は見頃と袖は同じパーツ(表裏は別パーツ)。
前者の方が動きやすいらしいけど
どうせなら长袍と同じな方がカッコイイと思ったので
後者の袖でお願いしました。

あとは丈。
ここでお姉さんと認識の差が。
私はロングコートのつもりだったのだけど
お姉さんはちょい長めのジャケットぐらいと思っていたらしく
私が望む長さだと900元になるよとのこと。

ここまで来て値段UPかー!

長くなる分、ある程度仕方ないとは思うけれども
900元だと日本円換算で1万円を超えまくってしまう。
お願いだから負けてーと800元で交渉。
さすがに絶対にぜーーーーったいに無理とのことで
お願いにお願いを重ねて830元で交渉成立。
お姉さんの判断では無理と、老板にまで聞きに行ってたから
かなり無理を聞いてくれたんかしらと。
わりと反日の最中だったし、日本人と分かれば
値段吹っかけられたり、そもそも売ってくれないとかあるかもと
ちょっと心配していたけれども、とりあえず限界まで
頑張ってくれた…と信じたい。
わしとしても予算内にギリギリ収まったので良し。

最初はこれ↓↓↓


大好きな花儿の穷开心という曲のMV、
これで大张伟が着ていたこの緑色の服が好きで
くるぶしぐらいまでの丈がいいと思ってたのですけれどこれを見せながら相談するに
写真のような长袍やワンピースとかならいざ知らず、
コートだと重いのではという判断で
膝より少し長めぐらいに留めることにしました。

これでオーダーはすべて完了。
布の色だけは間違えないでねと何度も何度も念押し。

私の初級レベルの中国語力でも
簡単な単語と写真とジェスチャーでここまでいけた…。
あとはうまく伝わっているのを祈るだけ。
ステキに完成するのを祈るだけ。
でもここは中国。
多少は「思ってたのと違う」「仕上がりが粗め」という
結果はある程度覚悟しておかなければなと考えつつ
市場を後にしたのでした。


10月29日(周一)

13時ぐらいに取りに行ってみたら
なんとまだできてなかった…!
今ちょうどボタンを着けてるところやでと
老板がのんきに言うので
日本に帰らないといけない!飛行機に間に合わない!と
慌てながら伝えると状況を把握したらしく
電話の向こうにいるお針子さんを急かしてくれているようでした。
とりあえず一旦荷物を取りに戻って
そのまま直接空港に迎える状態にして三度訪問。

出来上がりを着てみたら…


かわいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
思い描いてた通り〜〜〜〜〜〜〜〜!

や、一般受けするようなかわいさではないのは分かる。
でも個人的にはね、めっちゃかわいいと思ってますねん。
お願いし忘れていたポケットも両方着けてくれてたし、
前のボタンも一つ一つ頑丈に取り付けられています。
(思っていたよりもかなり多めに着けられてたけど^^)
ざっと確認した限り、糸の始末もちゃんとされてます。
色もかわいい、ちょっとくしゃっとした質感もいい。
絶対に多少ガッカリすると思ってたのに
良い意味で予想を裏切る結果になりました。

これで830元。
高いと思う人もいるでしょう。
それぼられてるで言う人もいるかもね。
でも私は予算内に収まって、思い通りに仕上がって満足。
日本ではこのデザインは難しいと思うし、
そもそもこの値段で作ってもらうのは無理。

あーほんまに作って良かった!

感激しまくっていると
お姉さんも老板もすごく喜んでくれました。
付き添いで来てくれてたずんこも誉めてくれて嬉しい限り。

今回の中国旅の良い締めになりました。


'12年10月中国旅、これにて完。
お付き合いありがとうございました。

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