_trip 恒春/恒春の宿、南門+緣('16年4月台湾旅)

4月20號(三)

バス墾丁快線に乗って左營站を出発して約2時間、
私が降りるべき恒春(恆春:ヘンチュン)に到着した。

今回、墾丁をあちこち巡ると決めてから
はてさてどこを拠点にするかととても悩んだ。
墾丁半島においてもいわゆる「墾丁」と言われる
墾丁大街あたりにするか、恒春にするか。
どちらが便利なのかがさっぱりわからなかったが
どちらにもレンタルバイクの店がありそうだったし
いろいろ調べても便利さにおいては大差がなさそう。

それから安くてアクセスの良いところにある宿を探して
その結果、恒春を拠点にすることに決めた。

予約した宿は南門+緣。
ドミトリーは1泊500元×2泊=1,000元、当日払い。
日本円換算で3,500円。

(良かった!! 持っているお金で足りた!!)

プリントアウトしていた地図を頼りに宿を探す。
Wifiつながる気満々だったiVideoが相変わらず役立たずで
やっぱりこういう時に頼りになるのはアナログ、
ちゃんと地図に落としておいて本当に良かった。

宿はバスターミナルから歩いて3分ほどのところ。
扉は施錠がされていて、電話番号が書かれた紙が貼られていた。





出たー、このパターン。

ヒアリングが不得意ゆえ
電話が苦手だっつーの。

しかし、電話しなければ宿には入れない。
覚悟を決めて電話、出たのは声から察するにおばちゃん。
「日本から来ました、◯◯です、今着きました」
と一生懸命伝えたら
たぶん、そこで待ってて、と言われた、はず。
電話を切ってほどなく、品の良さそうなおばさま、
というか、おばあさま、という雰囲気の方が現れた。
ゲストハウスって主に若い男子(たまに女子)が
切り盛りしているパターンが多いから
不意を食らって少し慌ててしまった。

おばあさん(李さんなので私は李媽:リーマーと呼んでた)は
日本語がとっても流暢で、しかもめちゃくちゃ美しい言葉遣いだった。
戦前生まれで日本語教育を受けて…というパターンではなく
日本に興味を持ち、一から自分で勉強したそうだ。
ものすごく堪能とまではいかないけれど
それでもとても流暢で日本人の私が少し恥ずかしかったほど。
以降、李媽とは日本語と中国語を交えながらやりとりできた。

さて、チェックインの手続きの前に
まず部屋に案内するわねと連れてきてくれたのは
2階にある一室。





ドアを開くと、ベッドが二つのツインルーム。
あれれ? 私が予約したのはドミトリーのはず。
焦って李媽にその旨を伝えると
「今日はね、あなた一人だけ。
一人でドミトリー、とっても寂しい。だからここでいいのよ」。
ドミトリーの一人遣いは何度か経験したことがあるので
慣れていた(なんなら広い部屋を一人で使えてラッキー)けれど
そりゃツインルームの方が独立されていて助かる。
気になる宿代も、ドミトリー料金にしてくれたので
ボンビーおばさんの身の丈に合わない豪華な部屋に
これから2泊させてもらえることとなった。嬉しい。

軽く荷物を片付けたら李媽のいる住居スペースに行き
チェックインの手続き。
テレビでは水戸黄門が流れていた。



私が泊まった部屋に面した卓球ルーム。
せっかくなので夜に一人で壁打ちとかしてみたよ。
(李媽からしたら不気味だったに違いないね。)





トイレ&シャワースペース。
浴槽はあるけど栓がないので湯はためられない。
しかしシャワーは湯量も湯温も申し分なし。
なにせ貸切状態なので
自分のアメニティグッズを置きっぱにできるのが助かる。

いつもこんなに客入りが緩やかなわけではなく
4月も末になるとほぼ満室状態になるとのこと。
特に4月の末に近くでなにかイベントがあるんだったっけな。
そのときはもう全客室が見事に埋まるんだそう。
もっと暖かく(いやもう十分暖かい、つか暑い)なれば
ダイビングもできるようになるのだってさ。
私が訪れたのはオフシーズンの終わりかけ、
私にとっては超ラッキータイミング。

ちなみにこの宿はもともと病院だった建物を
数年前に李媽の娘さん夫婦によって
宿へとリノベーションされたもの。
李媽の旦那さんが院長だったんだそうな。
住居エリアはそのままで、病院部分が
すべて客室や共用空間となっている。
翌朝、建物のあちこちを見て回っていたのだけれど
建物の1階には診察窓口などが趣よく残されていた。
元病院と聞いて不安視していた「負」な感じは全くない。







台湾でいつもいいなあと思うのは緑のあり方。
がんばりすぎてない、当たり前のように置いてある、
でもそれがなんかしらん、絶妙にいい雰囲気。







昔どこの家でもよく使われていたというこの蓋つきの入れ物、
なるほどこうやって植物を入れたらとってもいい感じ。
私も真似したい。李媽にどこかで買えないかと相談したら
もしかしたら近くにある五金行(金物屋)にあるかもと
教わった店に行ってみたら、口が少しひび割れて
もうだいぶん使い込まれた感じのものが1つだけあって
それを安く譲ってもらうことができた。
(旅の第一地点でいきなりこんな大きな割れ物買うとか
頭おかしいけどね。いいやんいいやん。)

恒春のバスターミナルから近いし、
海角七號のロケ地も近いし、
まわりに飲食店も多いし、
李媽は優しくて親切だし、
いいことばかりの宿なのだけれど
一つだけ、ほんとに、一つだけ難点が。
それは夜さ。

裏に教会があるのだけれど
夜8時ぐらいからものすごい音量で
賛美歌が聞こえてくるのだ。

この日は水曜日、確かに宿の近くを探検していて
その教会の前を通りかかった際、
水曜に礼拝があるっていう看板は見かけていたから
今日だけかと思ったら、翌日も、だった。

なんというか、台湾の不思議というか、
私が台湾のあらゆることに対して
だいぶん寛容になっているだけなのだけれど、
もはやいらいらとか一切なく、ただただおもろかった。
夜の10時すぎまで神父による
「はーれーるーやー」の歌声が
延々と響き渡るわけですから。
近所迷惑とか一切考慮なし、マイク通しの爆音賛美歌。
日本で考えたらありえないレベルの音量だけれど
ここは近隣の人もなにも言わないってなんとおおらかな地域。
神様の大いなるご加護があるのでしょう。


最後に。チェックアウトの日に李媽が見せてくれた、
本来私が泊まるはずだったドミトリーはこちら。



…おふ!!
こうなるともう完全に「元病室」。
確かにここにひとりぼっちはさすがに寂しかったやろな。
広すぎて夜怖い。
しかし本当に広い病室。台湾人なら、入院しながらも
カーテン閉めずにわいわいとひねもすおしゃべりを
楽しんでいたに違いないね。

多謝李媽。

つづく

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